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2013/12/23 13:14:10
初版 2012/03/04

わかるモンティ・ホール問題    
(わかるモンティホールジレンマ)

扉と賞品の組合せ表による方法

2013/06/15 に各とらえ方の表現を修正しました。


問題のとらえ方のページで説明した 「とらえ方③」、つまり、  「ホストがいずれかのハズレの扉を開けることは最初から決まっていることだとして、 switch すると当たる確率を求めようとする」 とらえ方の場合、 前に上げた標本空間の図より単純な表を使って答えを出すことができます。

代表的な例

挑戦者が扉1を選んだとする。
扉1 扉2 扉3 switch の結果
ケース1 自動車 ヤギ ヤギ ヤギ
ケース2 ヤギ 自動車 ヤギ 自動車
ケース3 ヤギ ヤギ 自動車 自動車

3つのケースのうち2ケースで switch すると自動車を得るので、switch して自動車を獲得する確率は 2 / 3 となる。


このような表は広く使われています。
例えばモンティ・ホール問題を有名にした米国PARADEマガジン上での論争(1990年~1991年)でも使われています。
最近の例では、2011年にNHKのためしてガッテンで使われています。


それではこの表と標本空間との関係を見て行きます。

標本空間の図から扉と賞品の組合せ表を導く

まず、標本空間の図(正確には場合分けの図)を用意します。
各マスの数字は確率です。
  当扉1 当扉2 当扉3
開扉1 当扉1,
開扉1
0
当扉2,
開扉1
0
当扉3,
開扉1
0
開扉2 当扉1,
開扉2
1/6
当扉2,
開扉2
0
当扉3,
開扉2
1/3
開扉3 当扉1,
開扉3
1/6
当扉2,
開扉3
1/3
当扉3,
開扉3
0


開扉1に関する部分を取り除きます。(確率0だから)
  当扉1 当扉2 当扉3
開扉2 当扉1,
開扉2
1/6
当扉2,
開扉2
0
当扉3,
開扉2
1/3
開扉3 当扉1,
開扉3
1/6
当扉2,
開扉3
1/3
当扉3,
開扉3
0


次に開扉2と開扉3の区別を除きます。
  当扉1 当扉2 当扉3
開扉2または3 当扉1,
開扉2または3
1/3
当扉2,
開扉2または3
1/3
当扉3,
開扉2または3
1/3


行と列を入れ替えます。
  開扉2または3
当扉1 当扉1,
開扉2または3
1/3
当扉2 当扉2,
開扉2または3
1/3
当扉3 当扉3,
開扉2または3
1/3


[ 扉1, 扉2, 扉3 ] という扉空間の図を書き加えます。
  扉1 扉2 扉3 開扉2または3
当扉1 当たり ハズレ ハズレ 当扉1,
開扉2または3
1/3
当扉2 ハズレ 当たり ハズレ 当扉2,
開扉2または3
1/3
当扉3 ハズレ ハズレ 当たり 当扉3,
開扉2または3
1/3


右端の列を switch の結果に関する列に書き替えます。
  扉1 扉2 扉3 switch の結果
当扉1 当たり ハズレ ハズレ ハズレ
当扉2 ハズレ 当たり ハズレ 当たり
当扉3 ハズレ ハズレ 当たり 当たり


こうして、扉と賞品の組合せ表が得られました。

結論

扉と賞品の組合せ表とは、 標本空間の図に扉の当たりハズレのパターンを書き加えて、  [ 扉1, 扉2, 扉3 ] という扉空間も意識できるようにしたものだということがわかりました。
この表を使ったNHKのためしてガッテンの説明の図を見ながら小野アナウンサーの説明を聞いてよく分ったという人が多いことからも、 標本空間だけの説明では理解しづらいが、扉空間の図を組み合わせると理解しやすくなることがわかります。
ためしに、冒頭に上げた表から扉空間の部分を省いて見ると、次のようになって幾分か理解しづらくなることがわかります。

挑戦者が扉1を選んだとする。
switch の結果
扉1が当たりのケース ハズレ
扉2が当たりのケース 当たり
扉3が当たりのケース 当たり

3つのケースのうち2ケースで switch すると当たりを得るので、switch して当たりを獲得する確率は 2/3となる。



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