モンティ・ホール問題や 3囚人問題がらみの確率用語の私流の辞典を作ってみました。
調べた本によって意味がまちまちになるような用語に的を絞ったので、こんな説もあるという程度の辞典ができました。
調べた本によって意味がまちまちになるような用語に的を絞ったので、こんな説もあるという程度の辞典ができました。
事後確率
2013/4/2
「事後確率」 とは証拠事象が仮説事象の結果であるような条件付確率を言うと思っていた。 しかし、図書館でGraham Upton, Ian Cook 著 「統計学辞典」を読んで見たら、 ベイズ推定専用の用語で、 母数などの確率分布を段階的に改良したりするときなどに使う用語らしい。モンティ・ホール問題や 3囚人問題は条件付確率を求めたところで完了するから、「ベイズ推定をやりました」 とはとても言えないので、 「事後確率」 という用語を使うのはそぐわない。 これらの問題を説明するときには 「事後確率」 という用語を使わず、 「条件付確率」 という用語だけにした方がよさそうだ。
主観確率
2013/4/2
図書館で読んだGraham Upton, Ian Cook 著 「統計学辞典」によると 「主観確率」 とは、ある個人が不確かな命題に対して持っている信念の度合いを示すもので、 ベイズ推定の事前分布を決めるときの礎を形づくるものだそうだ。このことから、「事後確率を主観確率とも言う」 という説が誤りであることがわかる。 「事前確率」 の方が 「主観確率」 なのだ。
客観確率
2013/4/2
「客観確率」 の数学的な定義を読んだことがないので、あやしげな言葉だと思っていたが、図書館で読んだGraham Upton, Ian Cook 著 「統計学辞典」には案の定、載っていなかった。このことから、「確率には客観確率と主観確率の 2種類ある」 という説は眉唾ものだということがわかる。
参考文献
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Graham Upton, Ian Cook 著 「統計学辞典」
監訳 白幡慎吾, 共立出版 2010年10月25日 初版の初刷発行
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