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2016/09/17 12:35:50
初版 2013/09/13 15:34:55 以前

標本空間の時系列階層分割の図法集

2013/07/28 に 「標本空間の分析」 という表現をやめて、「標本空間の分割」 に切り替えました。
それに合わせて表題も変更しました。


モンティ・ホール問題や3囚人問題のような事後確率の問題を解く場合、
の順に標本空間を分解する方法をとることが多い。
そして、以下のようにさまざまな図法が編み出されている。

一行一行が確率変数の値の組合せになっているが、全体を見ると時系列の階層分割になっている方法

 モンティ・ホール問題を作った Selvin, Steve (1975a). の方法
自動車のキーの入っている箱 挑戦者の選ぶ箱 Monte Hall が開ける箱 挑戦者のswitch   結果  
A A  B又はC  AからB又はC 負け
A B C BからA 勝ち
A C B CからA 勝ち
B A C AからB 勝ち
B B A又はC BからA又はC 負け
B C A CからB 勝ち
C A B AからC 勝ち
C B A BからC 勝ち
C C A又はB CからA又はB 負け
場合の数を数えると、switch して勝つ確率は 6 / 9 = 2 / 3 となる。

2013/09/13 に一部書き換えました。
この表の列が左から右に時間の流れに沿って配置されているので、「時系列分割」と言ってよいだろう。
「時系列の階層分割」 は 「条件付確率あるいは事後確率」 を計算するときに行うことが多いので、上の図のように 「時系列の階層分割」 でありながら 「非条件付き確率」 を計算しているのは珍しい。
しかし Steve Selvin 本人は 「標本空間」 を 「時系列」 に分割したつもりも、 「階層的」に分割したつもりもなくて、事象を分類したら、たまたま結果的に 「時系列の階層分割」 になっているのかも知れない。

斜めの線を使う方法

次の図のような斜めの線を使う方法である。



このような図を使う人は、下記のような用語を使うことが多い。

図法を表す用語 その用語の本来の分野
 決定木
 (注参照)
 リスク・マネジメント
 機械学習
 データ・マイニング
 など
 樹形図  分野を特定しない
 probability tree diagrams  統計数学

注: Wikipedia(日本語版) の 「決定木」 の記事 (2013年3月20日 (水) 00:29版) に掲載の図はずいぶんと毛色の違うものなので、上に示したような図を「決定木」と呼ぶ人は勘違いしているのかも知れない。

普通の表形式の方法

次の図のように枠線で囲った四角形を積み重ねる方法である。
縦方向に階層分割するなら、横幅が「確からしさ」に比例するように画き、
横方向に階層分割するなら、高さが「確からしさ」に比例するように画く。

扉3が
当たり
扉1が
当たり
扉2が
当たり
扉1を
選択
扉1を
選択
扉1を
選択
扉2をホストが開く 扉2を
ホストが
開く
扉3を
ホストが
開く
扉3をホストが開く

Wikipedia(英語版)の"Monty Hall problem"の記事をはじめとして、広く使われている。
このような図を使う人は、図法を表す用語を使わないことが多い。
こういう図法を数学で正式になんと呼ぶのかインターネットで検索しても筆者は見つけることができなかった。特に数学用語は決まっていないのかも知れない。

円グラフのような図を使う方法

市川 伸一, 下條 信輔. (2010).で紹介されている「ルーレット表現」が代表である。



文献



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