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(一時削除されていたが 2012年11月19日 16:45の版で復活)
2011年4月23日 (火) 14:29の版で、 Wikipedia(日本語版)の「モンティ・ホール問題」の記事に加わった 「ハズレに色を付ける」 の項でもハズレの賞品を区別しながらハズレの賞品に着目した場合分けを行っている。
これらに倣って、 ハズレ賞品をヤギ1、 ヤギ2 のように区別すると、次のような場合分けになる。
これに対して扉に着目して場合分けする通常のやり方では次のようになる。
挑戦者が扉1を選んだとする。
このように異なる考え方をとっても同じ結果になるので、swith して賞品を得る確率が 2 / 3 なのだと納得できた人も、後でよく考えると、これらが同じ問題を解いているのか心配になってくる。 少なくとも私は心配になった。
しかし、さらによく考えると、本来のモンティ・ホール問題ではハズレの賞品があるとは限らないのだから、 ハズレに賞品がある問題文を読んでハズレの賞品に着目して問題を解くということは、 「ハズレ賞品付きモンティ・ホール問題」 という別種の問題を解いていることになる。
同じ問題を解いているかどうか心配する必要はもともとなかった。
たまたま問題の構造が同型だから答えの数値が一致したに過ぎないのだ。
という風に一安心すると、ハズレに賞品があるという条件で、ハズレを区別しないで解いた場合と、扉を区別しないで解いた場合で、同じ問題を解いているかどうか、考える余裕が出てくる。
そこで、ハズレの賞品であるヤギに着目して場合分けする方法と扉に着目して場合分けする方法をそれぞれ詳細化して確認してみた。
ただし、このようなことが成り立つためには、扉に対する自動車の配置がランダムであるだけでなく、自動車の配置が決まった後のヤギの配置もランダムである必要がある。 つまりヤギが扉を選り好みしたり、ヤギの間に序列があったりしないことが必要である。
◇2007/03/24 02:16 の版から 2008/05/11 20:15 の版に掛けて
◇2012/ 1/ 19 16:45 の版から最新版 (2012年11月24日現在)に掛けて
人の顔と手のイラストが描き込まれた説明図をよく見ると、 "Goat A"、"Goat B" のようにヤギを区別していて、 2012/11/22 17:34 の版では、「2.5 'The Economist'」 の項でこの図が使われている。
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2013/08/18 14:36:41
ハズレの賞品を区別して論じる方法が同じ問題を解いているか
2007年03月24日 02:16の版で、 Wikipedia(英語版) の "Monty Hall problem" の記事に加わった説明図では 挑戦者の顔と手のイラストで挑戦者が選んだ賞品を示していて、 2頭のヤギを Goat A, Goat B のように区別しながらヤギに着目した場合分けを行っている。(一時削除されていたが 2012年11月19日 16:45の版で復活)
2011年4月23日 (火) 14:29の版で、 Wikipedia(日本語版)の「モンティ・ホール問題」の記事に加わった 「ハズレに色を付ける」 の項でもハズレの賞品を区別しながらハズレの賞品に着目した場合分けを行っている。
これらに倣って、 ハズレ賞品をヤギ1、 ヤギ2 のように区別すると、次のような場合分けになる。
自動車 | ヤギ1 | ヤギ2 |
switch して |
|
---|---|---|---|---|
|
選んだ |
|
|
ヤギ |
|
|
選んだ |
|
自動車 |
|
|
|
選んだ | 自動車 |
これに対して扉に着目して場合分けする通常のやり方では次のようになる。
挑戦者が扉1を選んだとする。
扉1 | 扉2 | 扉3 |
switch して |
|
---|---|---|---|---|
|
|
ヤギ | ヤギ | ヤギ |
|
ヤギ |
|
ヤギ |
|
|
ヤギ | ヤギ |
|
|
このように異なる考え方をとっても同じ結果になるので、swith して賞品を得る確率が 2 / 3 なのだと納得できた人も、後でよく考えると、これらが同じ問題を解いているのか心配になってくる。 少なくとも私は心配になった。
しかし、さらによく考えると、本来のモンティ・ホール問題ではハズレの賞品があるとは限らないのだから、 ハズレに賞品がある問題文を読んでハズレの賞品に着目して問題を解くということは、 「ハズレ賞品付きモンティ・ホール問題」 という別種の問題を解いていることになる。
同じ問題を解いているかどうか心配する必要はもともとなかった。
たまたま問題の構造が同型だから答えの数値が一致したに過ぎないのだ。
という風に一安心すると、ハズレに賞品があるという条件で、ハズレを区別しないで解いた場合と、扉を区別しないで解いた場合で、同じ問題を解いているかどうか、考える余裕が出てくる。
そこで、ハズレの賞品であるヤギに着目して場合分けする方法と扉に着目して場合分けする方法をそれぞれ詳細化して確認してみた。
ヤギに着目して場合分けする方法の詳細化版
煩雑になるので、ヤギを区別する方法でも挑戦者が選ぶ扉を扉1に限定して考える。(賞品の配置がランダムなら問題なし)自動車 | ヤギ1 | ヤギ2 | switch して得るもの |
扉に着目して場合分けする方法の |
|
---|---|---|---|---|---|
|
選んだ 扉1 |
扉2 |
扉3 |
ヤギ |
扉の ケース |
|
選んだ 扉1 |
選ばず 扉3 |
選ばず 扉2 |
ヤギ |
扉の ケース |
|
扉2 |
選んだ 扉1 |
選ばず 扉3 |
|
扉の ケース |
|
選ばず 扉3 |
選んだ 扉1 |
選ばず 扉2 |
自動車 |
扉の ケース |
|
選ばず 扉2 |
選ばず 扉3 |
選んだ 扉1 |
自動車 |
扉の ケース |
|
選ばず 扉3 |
選ばず 扉2 |
選んだ 扉1 |
自動車 |
扉の ケース |
扉に着目して場合分けする方法の詳細化版
扉1 | 扉2 | 扉3 | switch して得るもの |
ヤギに着目して場合分けする方法の |
|
---|---|---|---|---|---|
扉の |
|
ヤギ1 | ヤギ2 | ヤギ |
ヤギの ケース |
扉の |
自動車 | ヤギ2 | ヤギ1 | ヤギ |
ヤギの ケース |
扉の |
ヤギ1 |
|
ヤギ2 |
|
ヤギの ケース |
扉の |
ヤギ2 | 自動車 | ヤギ1 | 自動車 |
ヤギの ケース |
扉の |
ヤギ1 | ヤギ2 |
|
自動車 |
ヤギの ケース |
扉の |
ヤギ2 | ヤギ1 | 自動車 | 自動車 |
ヤギの ケース |
まとめ
上で見たように、ヤギに着目して場合分けする方法の詳細化版の中のケースと、に着目して場合分けする方法の詳細化版のケースが 1 対 1 に対応することから、 「switch して得るもの」という確率変数で構成した確率空間が同一であることがわかる。ただし、このようなことが成り立つためには、扉に対する自動車の配置がランダムであるだけでなく、自動車の配置が決まった後のヤギの配置もランダムである必要がある。 つまりヤギが扉を選り好みしたり、ヤギの間に序列があったりしないことが必要である。
関連情報
Wikipedia(英語版) の "Monty Hall problem" の記事でも下記の版でヤギに着目して場合分けする説明図が使われている。◇2007/03/24 02:16 の版から 2008/05/11 20:15 の版に掛けて
◇2012/ 1/ 19 16:45 の版から最新版 (2012年11月24日現在)に掛けて
人の顔と手のイラストが描き込まれた説明図をよく見ると、 "Goat A"、"Goat B" のようにヤギを区別していて、 2012/11/22 17:34 の版では、「2.5 'The Economist'」 の項でこの図が使われている。
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