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例えば、Wikipedia(英語版)の "Monty Hall problem" の記事の 2012年11月17日17:01 の版から、"odds form of Bayes' rule" の用語が使われるようになった。
実際にやってみたら、 ベイズ推定の公式を使う方法より手軽だった。
とは言え、 「尤度」 に慣れていなければ使えないので初心者向きではない。
モンティ・ホール問題 (モンティホールジレンマ) を題材として、挑戦者が選んだ扉を扉1に限定した 特定事象による条件付確率あるいは事後確率の解答 を例とした場合、次のようになる。
それぞれの計算方法をかいつまんで表現すると次のようになる。
ベイズ推定で使う公式で計算した場合
オッズ形式で計算した場合
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2013/08/18 14:36:38
最近流行りのオッズ形式
条件付確率を計算するとき、オッズ形式のベイズの定理で計算して最終的に確率数値を導く方法が、最近、流行っている。例えば、Wikipedia(英語版)の "Monty Hall problem" の記事の 2012年11月17日17:01 の版から、"odds form of Bayes' rule" の用語が使われるようになった。
実際にやってみたら、 ベイズ推定の公式を使う方法より手軽だった。
とは言え、 「尤度」 に慣れていなければ使えないので初心者向きではない。
モンティ・ホール問題 (モンティホールジレンマ) を題材として、挑戦者が選んだ扉を扉1に限定した 特定事象による条件付確率あるいは事後確率の解答 を例とした場合、次のようになる。
項目 | 説明 |
---|---|
|
扉1が当り |
仮説事象② | 扉2が当り |
証拠事象 | ホストが扉3を開ける |
|
扉1が当りでホストが扉3を開ける |
|
扉2が当りでホストが扉3を開ける |
ベイズ推定で使う公式で計算 |
仮説事象①の尤度 = 扉1が当りのときにホストが扉3を開ける確率 = 1 / 2 仮説事象②の尤度 = 扉2が当りのときにホストが扉3を開ける確率 = 1 証拠事象の確率 = (1 / 2)(1 / 3) + 1 / 3 = 1 / 2 仮説事象②と証拠事象が同時成立する確率 = 仮説事象②の尤度 × 仮説事象②の確率 = 1 / 3 証拠事象の下での仮説事象②の条件付確率 = (1 / 3) / (1 / 2) = 2 / 3 |
オッズ形式で計算 |
仮説事象①と②のオッズ = 1 : 1 仮説事象①の尤度 = 仮説事象②の尤度 = 仮説事象①の条件付確率 = 1 / ( 1 + 2) = 1/3 仮説事象②の条件付確率 = 2 / ( 1 + 2) = 2/3 |
それぞれの計算方法をかいつまんで表現すると次のようになる。
ベイズ推定で使う公式で計算した場合
扉1 と扉2 が当る確率はともに 1/3 。
挑戦者が扉1を選んだならば、 扉1が当りのときにホストが扉3を開ける確率は 1 / 2 で、扉2が当りでホストが扉3を開ける確率は 1 だから、 扉1 が当りでホストが扉3 を開ける確率は 1/6 、扉2 が当りでホストが扉3 を開ける確率は 1/3 である。
従って、ホストが扉3を開けたとき、 扉2が当たりの確率は ( 1/3 ) / ( 1/6 + 1/3 ) = 2 / 3 となる。
挑戦者が扉1を選んだならば、 扉1が当りのときにホストが扉3を開ける確率は 1 / 2 で、扉2が当りでホストが扉3を開ける確率は 1 だから、 扉1 が当りでホストが扉3 を開ける確率は 1/6 、扉2 が当りでホストが扉3 を開ける確率は 1/3 である。
従って、ホストが扉3を開けたとき、 扉2が当たりの確率は ( 1/3 ) / ( 1/6 + 1/3 ) = 2 / 3 となる。
オッズ形式で計算した場合
扉1 と扉2 が当るオッズは 1 : 1 。
挑戦者が扉1を選んだならば、 扉1が当りのときにホストが扉3を開ける確率と、 扉2が当りでホストが扉3を開ける確率の比は1/2 : 1 = 1 : 2 だから、
ホストが扉3を開けたとき、扉1 と扉2 が当るオッズは 1 : 2 。
したがって、 扉2が当たりの確率は2 / ( 1 + 2 ) = 2 / 3 となる。
挑戦者が扉1を選んだならば、 扉1が当りのときにホストが扉3を開ける確率と、 扉2が当りでホストが扉3を開ける確率の比は
したがって、 扉2が当たりの確率は
用語解説
-
特定事象による条件付確率あるいは事後確率の解答
ホストが「これこれ」のハズレ扉を開けたということを証拠事象として、
「それぞれ」の扉が当たりである条件付き確率を計算する問題設定である。
標本空間を絞り込む範囲がホストが開けた扉に応じて変わる。
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