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答えは1/5となる。
この問題の標準仮定は次のようになる。
①焼かれている食材から出た煙を台所に入らなくても見ることができる。
②煙が出るようなイカの調理法を調理者が心得ている。
このような仮定は私の家庭では成立しないので別の夕食問題を考えて見ました。
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2013/08/18 14:36:41
夕食問題各種
市川 伸一, 下條 信輔. (2010).は、モンティ・ホール問題や3囚人問題と数学的に同型な問題として、橋田浩一氏が提案した「夕食問題」を次のように紹介している。夕食のオアカズがイカ、マグロ、サンマのうちどれか1品である、それぞれの確率が 1/4、 1/4、 1/2 であるとする。--- 市川 伸一, 下條 信輔. (2010).から
調理法としては、「イカは焼くかナマかの確率が 1/2 ずつ」「マグロは必ずナマ」「サンマは必ず焼く」ということが分っている。
いま、帰宅時に家から煙があがっているのが見えたとき、今日のオカズがイカである確率はどれだけか、
というのが夕食問題である。
答えは1/5となる。
この問題の標準仮定は次のようになる。
①焼かれている食材から出た煙を台所に入らなくても見ることができる。
②煙が出るようなイカの調理法を調理者が心得ている。
このような仮定は私の家庭では成立しないので別の夕食問題を考えて見ました。
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証拠事象の関係 というより私の好み |
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カレー版 |
豚、鶏、サンマ | 調理中にカレーの香りが出ること |
豚はカレーか生姜焼き 鶏はカレー サンマは焼いて食べる |
炒飯版 夕食問題 |
ソーセージ、ベーコン、ハム | 調理中にご飯を炒める音が出ること |
ソーセージは炒飯かホットドッグ ベーコンは炒飯 ハムはハムエッグ |
丼版 夕食問題 |
海老天、イカ天、トンカツ | 調理中にそばつゆの香りが出ること |
海老天は天ぷらそばか天丼 イカ天はイカ天そば トンカツはカツ丼 |
参考文献
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市川 伸一, 下條 信輔. (2010).
3囚人問題研究の展開と意義をふり返って . 認知心理学研究. 2010, Vol. 7, No. 2, p.137-145 .
用語解説
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標準仮定
モンティ・ホール問題や3囚人問題を数学的に解くためには問題文に明示的に書かれていない条件を仮定する必要がある。
標準仮定はそうした仮定の一つであり、モンティ・ホール問題の場合、次のような内容となっている。
①当たり扉はランダムかつ等確率に設定される
②ホストは挑戦者の選んだ扉を開けない
③ホストは必ず残りの扉を一枚開ける
④ホストはハズレの扉しか開けない
⑤ホストは挑戦者の選んだ扉が当たりのとき、ハズレ扉をランダムかつ等確率に選んで開ける
⑥ホストは扉を開けた後に必ずswitchの機会を挑戦者に与える
1975年に モンティ・ホール問題を発案した Steve Selvin も、
1990~1991年に PARADE誌のコラム"Ask Marilyn"で論争した人々の多くも、
標準仮定のもとに議論していた。
「標準仮定」(the standard assumptions)とは Wikipedia(英語版)の "Monty Hall problem"の記事で導入された言葉である。
3囚人問題の標準仮定は、「⑥ホストは扉を開けた後に必ずswitchの機会を挑戦者に与える」を除いたものになる。
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