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2013/09/16 11:39:43

サンクトペテルブルグ二封筒問題は封筒間独立型

Chalmers,D.(2002).に書かれている "The St. Petersburg Two-Envelope Paradox" なるものは、サンクトペテルブルグ問題と二封筒問題を組み合わせたもので、通常の二封筒問題のように二つの封筒の金額に関係性があったりしないという特徴がある。
それでいながら、封筒を開けた後に未だ開けていない封筒の金額を考えると不思議な気持ちになってくる。

サンクトペテルブルグ二封筒問題

Chalmers,D.(2002).に書かれている "The St. Petersburg Two-Envelope Paradox" は次のとおり。

私は2つの封筒、A と B を見せられた。
どちらも、それぞれ別箇に下記の手順で決められた金額が入っている。
  • 表が出るまでコインをフリップする。
  • 表が出たのが n 回目のフリップだとしたら、2n の額を封筒に入れる。
私に封筒 A が渡されて、B に替えてもよいがどうする? と聞かれる。
私はどうしたらよいか?

サンクトペテルブルグ二封筒問題もパラドキシカルだ

まず、「封筒を開ける前に交換型」で考えて見る。

封筒 A の中身も B の中身も平均値は等しく ∞ なので私はパラドックスを感じない。2つの封筒は互角である。

次に、「封筒を開けてから交換型」で考えて見る。

開けた封筒 A の金額は有限の値である。
それに対して封筒 B の金額の期待値は ∞ のままである。
封筒 B に交換するにしくはない。

次に、「封筒を開ける前に交換型」に戻って見る。

封筒 A を開けたら必ず B に交換すべきなのだから、封筒 A を開けなくても B に交換すべきなのではないかと心配になる。つまり、パラドキシカル分布の謎で述べたような謎が生じたことになる。


文献


用語解説



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