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しかし、これらの概念を調べれば調べるほど、意味不明に思えて来る。
2013/08/18 14:36:38
私なりの確率分類法
確率解釈論の世界で確率を 「客観確率」 と 「主観確率」 に分類することがある。しかし、これらの概念を調べれば調べるほど、意味不明に思えて来る。
調べたことの一端を 私流確率用語辞典 に示しました。
そこでこれらの概念に代わる確率の分類方法を私なりに考えてみた。
私なりの確率分類のファセットたち
ファセット (分類観点) |
分類名 | 説明 |
---|---|---|
時間 | 過去確率 |
証拠事象の現象が仮説事象の現象より未来である場合の条件付き確率 モンティ・ホール問題を 特定事象による条件付確率の問題設定 で解く場合に当たる。 |
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非条件付き確率 モンティ・ホール問題を 非条件付確率の問題設定 で解く場合に当たる。 |
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未来確率 | 証拠事象の現象が仮説事象の現象より過去である場合の条件付き確率 | |
根拠 | 理論確率 |
サイコロのそれぞれの目が出る確率を機械的に 1/6 と見なす場合などが当たる。 |
統計確率 |
統計調査や実験によって導いた確率 サイコロを実際に何千~何万回も振って実験するような場合が当たる。 |
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根拠不十分による等確率確率 | 同様な事象の確率の違いに関する知識が無い場合に等確率と見なした確率 | |
現状知識の範囲確率 | 現在手持ちの乏しい知識からとりあえず求めた確率 | |
前提確率 |
数学の問題で前提条件として示される確率、あるいは確率パズルの前提条件として解釈される確率 モンティ・ホール問題の 標準仮定 がこれに当たる。 |
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数学的確率 |
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感覚的的確率 | 日常の意思決定の元になる感覚的確率 |
用語解説
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標準仮定
モンティ・ホール問題や3囚人問題を数学的に解くためには問題文に明示的に書かれていない条件を仮定する必要がある。
標準仮定はそうした仮定の一つであり、モンティ・ホール問題の場合、次のような内容となっている。
①当たり扉はランダムかつ等確率に設定される
②ホストは挑戦者の選んだ扉を開けない
③ホストは必ず残りの扉を一枚開ける
④ホストはハズレの扉しか開けない
⑤ホストは挑戦者の選んだ扉が当たりのとき、ハズレ扉をランダムかつ等確率に選んで開ける
⑥ホストは扉を開けた後に必ずswitchの機会を挑戦者に与える
1975年に モンティ・ホール問題を発案した Steve Selvin も、
1990~1991年に PARADE誌のコラム"Ask Marilyn"で論争した人々の多くも、
標準仮定のもとに議論していた。
「標準仮定」(the standard assumptions)とは Wikipedia(英語版)の "Monty Hall problem"の記事で導入された言葉である。
3囚人問題の標準仮定は、「⑥ホストは扉を開けた後に必ずswitchの機会を挑戦者に与える」を除いたものになる。
-
特定事象による条件付確率の問題設定
ホストが「これこれ」のハズレ扉を開けたということを証拠事象として、
「それぞれ」の扉が当たりである条件付き確率を計算する問題設定である。
-
非条件付確率の問題設定
ホストが「いずれか」のハズレ扉を開けることは最初から分っていることとして
(相場用語なら「織り込み済み」だとして)
「挑戦者が選んだ」扉、あるいは「残りの」扉が当たりである確率を計算する問題設定である。
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