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「現象の順番に場合分けを順繰りに行ってから確率の和を比較する」 という中高校生レベルのやり方が必要です。
小学生ならば 小学生にもわかるモンティ・ホール問題 のやり方の方がよいかも知れません。
「現象の順番に場合分けを順繰りに行ってから確率の和を比較する」 やり方の実例を 「お茶を飲んだ人はサンドイッチを食べたか」 を例にお見せします。
↓ 2017/05/18に全体の枠線から中身がはみ出ないように修正しました。
私が初めてモンティ・ホール問題に出会ったときに作り始めた表とほぼ同じです。途中で面倒くさくなって挑戦者が扉2や扉3を選らんだ部分を省略した記憶があります。
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2017/06/17 12:06:11
初版 2016/8/28
何も考えないでモンティ・ホール問題を解く方法
モンティ・ホール問題は何も考えないで順繰りに場合分けをした方が悩まずに解けます。時間が掛かりますが自力で解く楽しみがあります。何も考えないで解く方法の原理
何も考えないと言っても 「場合分けして場合の数を比較する」 という小学生レベルのやり方では解けません。「現象の順番に場合分けを順繰りに行ってから確率の和を比較する」 という中高校生レベルのやり方が必要です。
小学生ならば 小学生にもわかるモンティ・ホール問題 のやり方の方がよいかも知れません。
「現象の順番に場合分けを順繰りに行ってから確率の和を比較する」 やり方の実例を 「お茶を飲んだ人はサンドイッチを食べたか」 を例にお見せします。
↓ 2017/05/18に全体の枠線から中身がはみ出ないように修正しました。
昼食を摂る人のルール
飲みものを決めたときの場合分け
コーヒーを選んだ場合の条件付き確率
サンドイッチとおにぎりの好みが半々な人でも、飲み物という条件を加えると、飲み物の方が後で決まるのに、サンドイッチとおにぎりが半々でなくなることがわかります。 ← 2017/06/17 修正。
- 食べるものを決めてから飲み物を決める
- 1/2 の確率でサンドイッチを食べ、1/2 の確率でおにぎりを食べる。
- サンドイッチの場合、10回のうち 1回お茶を飲み、10回のうち 9回コーヒーを飲む。
おにぎりの場合、10回のうち 4回お茶を飲み、10回のうち 6回コーヒーを飲む。 ← 2017/4/7 訂正
(全事象) |
食べ物選択フェーズ | ||
---|---|---|---|
確率 | 現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
1 |
選ぶ |
1/2 | 1/2 |
おにぎりを 選ぶ |
1/2 | 1/2 |
飲みものを決めたときの場合分け
(全事象) |
食べ物選択フェーズ | 飲み物選択フェーズ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
確率 | 現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
1 |
選ぶ |
1/2 | 1/2 | コーヒーを選ぶ | 9/10 | 9/20 |
お茶を選ぶ | 1/10 | 1/20 | ||||
おにぎりを 選ぶ |
1/2 | 1/2 | コーヒーを選ぶ | 6/10 | 6/20 | |
お茶を選ぶ | 4/10 | 4/20 |
コーヒーを選んだ場合の条件付き確率
(全事象) |
食べ物選択フェーズ | 飲み物選択フェーズ | 条件付き確率を求める | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
確率 | 現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
コーヒー を選んだ という条件に 合う部分を抽出 |
コーヒー を選んだ という条件での 条件付き確率 |
1 |
選ぶ |
1/2 | 1/2 | コーヒーを選ぶ | 9/10 | 9/20 | 9/20 | 9/15 |
お茶を選ぶ | 1/10 | 1/20 | ||||||
おにぎりを 選ぶ |
1/2 | 1/2 | コーヒーを選ぶ | 6/10 | 6/20 | 6/20 | 6/15 | |
お茶を選ぶ | 4/10 | 4/20 |
サンドイッチとおにぎりの好みが半々な人でも、飲み物という条件を加えると、飲み物の方が後で決まるのに、サンドイッチとおにぎりが半々でなくなることがわかります。 ← 2017/06/17 修正。
何も考えないで解く方法をモンティ・ホール問題に適用するとどうなるか
挑戦者が扉1を選んでホストが扉3を開けたという条件の場合、こうなりました
(全事象) |
賞品配置フェーズ | 扉選択フェーズ | ハズレ扉開けフェーズ | 条件付確率を求める | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
確率 | 現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
現象 |
上位の場合 の中での確率 |
全ての場合 の中での確率 |
扉1を選らんで 扉3を開けた という条件に合う 部分を抽出 |
扉1を選らんで 扉3を開けた という条件での 条件付き確率 |
1 | 扉1に賞品配置 | 1/3 | 1/3 | 扉1を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 0 | 0 | ||
扉2を開ける | 1/2 | 1/18 | |||||||||
扉3を開ける | 1/2 | 1/18 | 1/18 | 1/3 | |||||||
扉2を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 0 | 0 | ||||||
扉2を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を開ける | 1 | 1/9 | |||||||||
扉3を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 0 | 0 | ||||||
扉2を開ける | 1 | 1/9 | |||||||||
扉3を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉2に賞品配置 | 1/3 | 1/3 | 扉1を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 0 | 0 | |||
扉2を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を開ける | 1 | 1/9 | 1/9 | 2/3 | |||||||
扉2を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 1/2 | 1/18 | ||||||
扉2を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を開ける | 1/2 | 1/18 | |||||||||
扉3を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 1 | 1/9 | ||||||
扉2を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3に賞品配置 | 1/3 | 1/3 | 扉1を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 0 | 0 | |||
扉2を開ける | 1 | 1/9 | |||||||||
扉3を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉2を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 1 | 1/9 | ||||||
扉2を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を開ける | 0 | 0 | |||||||||
扉3を選択 | 1/3 | 1/9 | 扉1を開ける | 1/2 | 1/18 | ||||||
扉2を開ける | 1/2 | 1/18 | |||||||||
扉3を開ける | 0 | 0 |
私が初めてモンティ・ホール問題に出会ったときに作り始めた表とほぼ同じです。途中で面倒くさくなって挑戦者が扉2や扉3を選らんだ部分を省略した記憶があります。
結論
この方法の欠点
- 慣れないうちは、とにかく時間がかかります。
- 尤度 (上の表の「上位の場合の中での確率」) 」 が重要な働きをしていることを発見して、新発見として発表したくなります。 うっかり発表したら「ベイズ推定の公式にある」と言われて恥をかきます。 ( ← 2017/4/7 加筆)
この方法の利点
- 簡単に解くにはどう考えたらよいかなどと工夫しなくてすみます。 私以外にも、「大規模な問題でないから全部場合分けすればよいのだ」 とブログで述べている人がいました。
- ベイズの定理やベイズ推定で使う公式を知らなくても解けます。
- 尤度がモンティ・ホール問題で重要な働きをしていることを自分で発見できます。
- 樹形図のように斜めの線を使わないので Excel で簡単にできます。
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