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2021/02/10 15:39:40
初版 2021/99/99

緊急事態宣言の再発出とマスコミによる大衆操作

2020年の暮れに東京都知事などが緊急事態宣言を国に要請したと思ったらすぐに宣言されたり、解除期限が近づいて延長の話題が出たと思ったら案の定、宣言が延長されたりしました。テレビなどマスコミによる大衆操作が根底にあるようです。

目次

 

2021年1月7日に再発出された緊急事態宣言を要請したり歓迎したりする声の奇妙さ

そもそも新型コロナは「緊急事態宣言」に見合う脅威を持たない

前回の緊急事態宣言時には新型コロナが SARS や エボラ出血熱に匹敵する脅威を持っている可能性は消えていなかった。
しかし、今回の緊急事態宣言についていえば、その発出のはるか前に、新型コロナによる死亡者数がインフルエンザと 同等か、やや多めでしかないことが判明していた。
緊急事態宣言に付き物の「移動制限」、「営業制限」などの行動制限策は、効果がはっきりしない一方、害が大きいことがはっきりしている。
緊急事態宣言なしでもコロナ不況による経済の失速や、それに伴う自殺増加が見込まれているのであるから、緊急事態宣言により、さらに追い打ちをかける可能性がある。
2009年の新型インフルエンザ流行期にも実施されなかった緊急事態宣言を新型コロナに対して軽々に実施してはならない。

「緊急事態宣言=封じ込め=行動制限」というドグマ

前回の緊急事態宣言の経験がまったく活かされていない

都の専門家チームにクラスター対策班のメンバーがいたり、分科会専門家会議メンバーがいたりするのに、前回の緊急事態宣言の経験が活かされていないように見える
2020年5月の緊急事態宣言延長を振り返って今思えば、専門家会議が次のような考えにとらわれていたのかも知れない。

「封じ込め」は新型コロナの対策として失格

新型コロナは次のような性質の感染症であるので、封じ込め策は役に立たない。 実際、欧州など、日本と同程度の経済レベルや人口密度の国で封じ込め策に成功した事例はない。
台湾やニュージーランドが封じ込めに成功していると反論する向きもあるが、これらの国々は厳格な水際対策でウイルスの侵入を防いでいるのである。台湾のPCR検査件数が極めて少ないことやニュージーランドのPCR検査件数がさほど多くないことからも、封じ込め策をとっていないことがわかる。

行動制限以外の策を軽視

下記のように、緊急事態宣言より効果的だったり重要だったりしながら、今回の緊急事態宣言で言及されなかったり、優先度を下げられた対策がある。
感染拡大に対する対策
入国制限や空港検疫の強化
飲食店に対する無差別な営業制限以外の指導
  • 感染対策の実際の状況を検査し、優良店に褒章金、劣等店に罰金
  • マスクなしや大声で会話する客の排除
  • その他
新型コロナ受け入れ病院の逼迫に対する対策
感染症レベルを5類にする案
医療崩壊を防ぐ他の手立て
  • 県境をまたぐ患者移送
  • 私立病院で新型コロナ患者を見れるようにするための院内感染保険制度など、資金、資材、制度面での補助
  • その他

医療逼迫問題までも行動制限策の根拠に使う

政府、政府系専門家、医師会などが、医療逼迫問題の本来の解決策でなく、緊急事態宣言るによ行動制限を持ち出す動きに驚かされた。

参考Web資料:

安倍前総理に伝わっていた大木提言が、菅総理には伝わっていなかったように見える

菅総理大臣が東京慈恵会医科⼤学の大木隆⽣先生の意見を聞いたのは 2021年1月の緊急事態宣言発出の後である。

「規制が大きいほど死者が減る」というスローガンは戦争中の「欲しがりません勝つまでは」にそっくり

目先の感染者や死者を減らすために耐え忍んだ結果、多くの人の人生を狂わせたり自殺に追い込んだりする現状のありさまは、さまざまな犠牲を払い耐え忍んだ挙句にさらに多くの人命を失って終結した太平洋戦争を思い出させる。

前回の緊急事態宣言の登場人物復活

飲食店を狙い撃ちしている

緊急事態宣言による行動制限要請対象として飲食店を重視し、飲食店に対する要請内容として時短を主にしている

飲食店に対する時短要請を推進しようとする人たちは、次のように考えているのかも知れない。 このような考え方に対して次のような批判をする人もいる。

人生破壊や自殺の増加など、経済弱者への打撃への配慮欠如

緊急事態宣言が自殺を増やすことの軽視

下記の中に緊急事態宣言が増やすであろう「自殺」への言及がないばかりでなく、「失業」や「廃業」への言及もない。あるのは「経済への悪影響」という抽象的な表現ばかりである。

コロナによる影響が人により大きく隔たっていることの無視あるいは無知

参考Web資料:

水際対策が緩すぎることの軽視

入国外国人数や入国感染外国人数の増加が第3波の主原因であることの軽視

入国外国人数増加や空港検疫の緩和が第3波の主たる原因だとする声が、SNS上で多い。しかし政府や分科会の発信する情報に、そのことに対する配慮が見受けられないような気がする。

※入国外国人数や空港検疫の緩和が第3波の主原因であることについては、別ページ "GoTo はコロナの原因扱いされコロナ由来の自殺は軽視される【モンティ・ホール問題 好きのホームページ 】" の「新型コロナ日本第3波とGoToトラベルや入国感染者数の関係」の章や「感染拡大の真の原因」の章を参照されたい。

日本の水際対策は国際的に見て緩すぎる

参考ツイート:ある人が 2020年12月24 付けのツイートで、仕事で日本に来た中国人に聞いた次のような話を紹介していた。 日本の水際対策が国際的に見て緩すぎることがわかる話である。

2021年初頭、都知事らの2度目の緊急事態宣言発出要請から発出までの不可解な流れ

東京都による飲食店への時短要請に関する紆余曲折

嘉悦大教授の高橋洋一先生によると次のような経緯があったらしい。 参考Web資料:
東京都の時短要請に関する新聞記事から下記の経緯がわかる。
上のような経緯から、2020年12月の都府県知事らによる緊急事態宣言発出要請の裏に、飲食店への時短要請に必要な協力金の予算問題があるらしい。

2020/12/15 に補正予算が決定したことも関係しているらしい。

参考Web資料:

水際対策の重要性がまったく理解されていないわけではなかった

急事態宣言の少し前から限定的ではあるが、水際対策の強化が始まっていた

2020年12月26日、政府が水際対策強化を、およそ以下のような内容で発表。
防疫措置を確約できる受入企業・団体がいる全ての国・地域からの新規入国の一時停止
(そのような企業・団体がいない国はもともと新規入国拒否なのだろう)
本年12月28日から令和3年1月末まで
英国及び南アフリカ共和国を除く
(これらの国は別だての規制対象か?)
防疫措置を確約できる受入企業・団体がいる全ての国・地域への短期出張からの帰国・再入国時に14日間待機緩和を認めない
(そのような企業・団体がいない国はもともと緩和対象でないなのだろう)
本年12月28日から令和3年1月末まで
英国及び南アフリカ共和国を除く
(これらの国は別だての規制対象か?)
国内で変異ウイルスの感染者が確認されたと政府当局が発表している国・地域からのすべての入国者及び帰国者を対象に検疫強化
ビジネス・トラック及びレジデンス・トラックによる入国者及び帰国者を除く
本年12月30日から令和3年1月末まで
出国前72時間以内の検査証明を求めるとともに入国時の検査を実施。 検査証明を提出できない者は検疫所が確保する宿泊施設で14日間待機。
英国及び南アフリカ共和国を除く
(これらの国は別だての規制対象か?)

参考Webページ

ビジネストラックの水際対策が緩いことなど、水際対策の効果に疑問

ビジネストラックが入国制限や検疫強化の対象外となっていたため、特に入国者の多い中国に関連して、効果に疑問の声が出ていた。

参考Web資料:
このように最重要課題である水際対策も政策として上げられていたということは、緊急事態宣言が実際の感染対策というより、国民にアピールするためのパフォーマンスという面が強そうである。

緊急事態宣言直後の日次陽性者数の動き

厚生労働省のオープンデータの「陽性者数」のcsvファイルを見ると2021年1月9日ごろに日次陽性者数のピークを越えているように見える。2021年1月7日に発出された緊急事態宣言から日数が経っていないので、別の沈静化要因が働いていることを示唆しているのではないか。緊急事態宣言が「不要不急」のPCR検査を抑制した効果もあるだろうが・・・

参考Web資料:

2021年1月に再発出された緊急事態宣言と 2020年4月に発出された緊急事態宣言の差

緊急事態宣言の東京都による実施内容の比較

2020年4月の緊急事態宣言の東京都による実際内容

下記は、Webページ "(第182報)新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等について|東京都防災ホームページ" のリンク 「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等」 (2020/04/10) の内容の一部である。

基本的に休止を要請する施設(特措法施行令第11条に該当するもの)
施設の種類 要請内容 内訳
遊興施設等 施設の使用停止
及び催物の開催
の停止要請
(=休業要請)
キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、バー、個室付浴場業に係る公衆浴場、ヌードスタジオ、のぞき劇場、ストリップ劇場、個室ビデオ店、ネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス、射的場、勝馬投票券発売所、場外車券売場、ライブハウス 等
大学、学習塾等 大学、専修学校、各種学校などの教育施設、自動車教習所、学習塾 等
※ 床面積の合計が1,000㎡を超えるものに限る。
運動、遊技施設 体育館、水泳場、ボーリング場、スポーツクラブなどの運動施設、
又はマージャン店、パチンコ屋、ゲームセンターなどの遊技場 等
劇場等 劇場、観覧場、映画館又は演芸場
集会・展示施設 集会場、公会堂、展示場
博物館、美術館又は図書館、ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。)
※ 床面積の合計が1,000㎡を超えるものに限る。
商業施設 生活必需物資の小売関係等以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業を営む店舗
※ 床面積の合計が1,000㎡を超えるものに限る。

2021年1月の緊急事態宣言の東京都による実際内容

下記は、Webページ "新型コロナウイルス感染拡⼤防⽌のための東京都における緊急事態措置等について(令和3年1⽉7⽇発表)|東京都防災ホームページ" のリンク 「新型コロナウイルス感染拡⼤防⽌のための東京都における緊急事態措置等について」 (令和3年1月7日) の内容の一部である。

「1.新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等」の一部
3.実施内容
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、人流の抑制を最優先に、以下の要請を実施
(1)都民向け:不要不急の外出自粛、特に20時以降の徹底した不要不急の外出自粛
  • 医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤、屋外での運動や 散歩など、生活や健康の維持のために必要な場合を除き、原則として外出しないこと等を要請
  • 特に、20時以降の徹底した不要不急の外出自粛を要請
(新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第1項)

(2)事業者向け:営業時間の短縮、催物(イベント等)の開催制限
  • 施設管理者(次頁「①施設の使用制限」に掲げる施設)に対して営業時間の短縮を要請(法第24条第9項)
  • イベント主催者等に対して規模要件等(人数上限・収容率、飲食を伴わないこと等)に沿ったイベント の開催等を要請(法第24条第9項)

「2.緊急事態措置(施設の使用制限・イベントの開催制限)等の概要」の一部
<① 施設の使用制限>
施設の種類 施設 内容
飲食店 飲食店(居酒屋を含む。)、喫茶店 等
(宅配・テークアウトサービスは除く。)
・営業時間短縮を要請
(営業時間は5時から20時まで。ただし、酒類の提供は11時から19時まで)
・令和3年1月8日(金)0時~2月7日(日)24時
遊興施設等 バー、カラオケボックス等で、食品衛生法の飲食店営業許可を受けている店舗

2020年4月と2021年1月の実施内容の比較

2020年4月の実施内容は、「基本的に休止を要請する施設(特措法施行令第11条に該当するもの)」が目玉であったと思う。
それに対し、2021年1月の実施内容は、「20時以降の不要不急の外出時出」と「営業時間の短縮」が目玉であるように思う。

再発出以後の不可解な流れ

それをするなら緊急事態宣言はいらなかった

水際対策のさらなる強化

下記のような経緯の後、とうとう 2021年1月14日に政府がビジネストラック対象国も含めた入国制限を発表した。

参考Web資料: 「これができるんだったらどうして緊急事態宣言を出したんだ」と怒った人が多そうである。

政府が都道府県に医療体制拡充を要請

参考Web資料:

都立病院のコロナ用病床数拡大

参考Web資料:

経済的支援の不完全さ

政府による経済的支援策の公知が不十分

下記のような Web資料で、国による経済的支援策が国民に告知されている。
しかし、その存在が国民に十分周知されているようには、私には見えない。
テレビ放送で繰り返し告知する必要があると思うが、私にはそのような放送を見た記憶がない。「えっ!こんなサイトがあるの!なんで教えてくれないの?」という感じである。

緊急事態宣言の影響で失職した人に行き渡らないことがないか

下記のような事情の人がコロナ禍の影響で失職した場合、公的補助を受ける道があるのか、よくわからない。
参考Web資料:

飲食店の時短営業に対する一律の協力金があまりにも不公平

従業員数や、不動産賃料などの固定費、その他で差を付けないやり方では、あまりにも不公平だと思う。実際、下記のような問題が生じている。

参考Web資料:
隠居老人が週三日ほど開いている飲み屋に 1日 6万円支給されると聞いて驚いた家族が役所に問い合わせた事例をテレビで見たことが、この問題に気付いた切っ掛けである。

緊急事態宣言の発出や強化を煽るマスコミ

マスコミによる報道に次のような特徴がある。
大衆に「感染爆発」を恐れさせ、「抑え込み」を求めさせる論調
参考Webページ:"⾸都圏は感染爆発相当 緊急事態宣⾔必要と分科会(共同通信) - Yahoo!ニュース" (1/5(⽕) 21 付け)
参考Webページ:"【主張】緊急宣⾔発令へ 「⼀点突破」では不⼗分だ - 産経ニュース" (2021.1.5 付け)
下記のような方策の報道に積極的でない
感染症レベルを5類にする案
ロックダウンの効果を否定する研究や、ロックダウンを推奨しないWHOの姿勢
下記の報道は積極的
イギリスなどの数度のロックダウンを好んで報道する
政府に緊急事態宣言を迫る論調
参考Webページ:"「とにかく緊急事態宣⾔」 国動かした⼩池知事の危機感 [新型コロナウイルス]︓朝⽇新聞デジタル" (2021年1⽉4⽇ 付け)
参考Webページ:"【主張】宣⾔地域拡⼤へ ⾸相の覚悟が意識変える - 産経ニュース" (2021.1.13 付け)
第1波でマスコミが贔屓にした専門家を引っ張り出す
参考Webページ:"「変異株でコロナ感染爆発。⽇本は英国の失敗をなぞっている」WHO事務局⻑上級顧問が緊急提⾔ | ⽂春オンライン" (2021/01/07 付け)
参考Webページ:"政治と科学の溝埋まらず 分科会 経済学者入れ議論も…再宣言 - 産経ニュース" (2021.1.8 付け)
(注:分科会の疫学者の意見を「科学」に、経済学者の意見を「政治」に区分しているが、はたして前者が「科学」かどうか・・・)

日次陽性者数が 1月 9日頃をピークに下がり始めたのは緊急事態宣言の効果か

緊急事態宣言が無用だったことを示すデータが続々と上がっている

分科会の会長の見解について
ある人の 2021年2月1日 のツイートによると、緊急事態宣言とピークアウトは関係ないと分科会の尾身会長が断言なさったらしい。
感染の減少開始時期に関して
「東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト」の 「発症日別による陽性者数の推移」のグラフを見ると 2020/01/04 にピークアウトしている。
参考Webページ: "発症日別による陽性者数の推移 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト"
(注: HTMLソースでは "東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト")
緊急事態宣言前後の感染減少速度の比較に関して
東京都の発症日ベースの新規陽性者数を見ると 2020/01/04 にピークアウトしている。
参考Webページ:"発症日別による陽性者数の推移 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト"
ある人が 2021年2月4日のツイートで提示した、東京都の発症日ベースのグラフ(非発症者除く)から推定感染日ベースのグラフを作成して、陽性者の減少率を求めたところ、2021/1/8 までの 10間で 52.%、1/18 までの 10日間で 41.7% となったらしい。つまり、彼の計算によると緊急事態宣言前の方が成績がよい。
緊急事態宣言対象とそうでないエリアの比較
ある人が 2021年2月4日のツイートで、緊急事態宣言エリア(11都府県)とそれ以外の感染者数推移がほぼ同じであることを示す計算結果を示した。
藤原かずえさんのブログページ "緊急事態宣言の効果の検証/残念な結果 | マスメディア報道のメソドロジー" (2021-02-08 付け) (← 2021/02/10 追加)

入国外国人数の減少の効果

出入国在留管理庁の資料「外国人入国者数及び日本人帰国者数の推移(令和2年4月~令和3年1月) (速報値)」をある人のツイートで見た。それによると次のようである。
外国人全体
総数
外国人全体
新規
外国人全体
再入国
レジデンストラック外国人
新規
レジデンストラック外国人
再入国
ビジネストラック外国人
新規
ビジネストラック外国人
再入国
日本人帰国者数
令和2年 9月 18,861 5,937 12,924 2,933 52 2 0 23,351
10月 35,578 20,817 14,761 14,697 30 290 27 26,645
11月 66,603 50,993 15,610 44,798 13 923 22 30,453
12月 69,742 53,187 16,555 47,291 0 905 1 57,601
令和3年 1月1日~13日 28,171 18,818 9,353 17,212 0 511 0 11,762
1月14日~21日 22,361 17,708 4,653 16,528 0 440 0 5,663
1月22日~31日 5,180 661 4,519 0 0 0 0 7,742

1月の入国外国人数がさほど減っていないので、日次陽性者数のピークが発症日別で1月4日ぐらいだとすると、12月28日からの水際対策強化による入国制限強化は寄与してなさそうである。 (← 2021/02/10 修正)
検疫の強化は効いているのだろうか?
日本人帰国者数の減少も効いているのだろうか?

人流減少の効果

ある人のツイートに大阪梅田駅付近の「人出」のデータと日次陽性者数のグラフを対比する図が掲示してあった。
それによると、1月の陽性者数が急速に減り始めた割りには、12月に比べて人出が大きく減っていないような気もするが、実行再生産数を1以下にする効果がなかったかどうかまではわからない。

新型コロナ第3波の感染拡大と沈静化の要因としての季節の効果

藤原かずえさんという方が、データ解析により気温が急激に下がると陽性者数が急増するという結果を出している。
このことから、2021年1月に新型コロナの感染拡大がピークを越えたのは、季節性インフルエンザと同じように、時間がたつと自然に治まって行く働きによるものだと言えそうである。

参考Web資料:

結論

前回の緊急事態宣言 (2020年4月) は無用であった可能性が高かった。(別ページ "新型コロナの緊急事態宣言にまつわる錯覚、勘違い、そしてパニック" 参照)

同様に、2021年1月の緊急事態宣言も無用であった可能性が高い。(それが無用であったことをデータが示唆する度合は、それが有効であったことをデータが示唆する度合より、ずっと大きいと思う)

緊急事態宣言発出、および関連事項,に関するネットの批判

緊急事態宣言の発出は有害、あるいは不要だと批判する声

冬季の感染拡大に備えていなかったことへの批判

参考Web資料:

緊急事態宣言発出のいきさつに関する批判

ある人の 2021年1月4日のツイートを私なりに要約

不十分な水際対策の批判

ある人の 2021年1月8日のツイートを私なりに要約

2021年2月2日に緊急事態宣言の延長が決まる前後の動き

延長決定までの動き

参考Web資料:

延長決定直後の動き

参考Web資料:

私が受けた印象

こうしたことから次のような印象を私は受けた。

2021年2月2日の緊急事態宣言延長決定は愚策

2021年2月に入ると、次のような事柄がますます確実になり、緊急事態宣言の延長は日本人の命を奪う愚策だということがはっきりしてきた。 私は緊急事態宣言を解除や延長するのでなく、「一時休止」してしばらく様子を見るやり方が最善だと思う。

※緊急事態宣言を継続するにしても、解除するにしても、コロナ禍により経済的打撃を受けた経済弱者に対する支援について、必要な人に行き渡るようにする改善(制度事態の改善や国民への周知の改善)を行うことが必要だと思う。

緊急事態宣言の延長決定 (2021年2月2日) へのネットでの批判

下記の観点で緊急事態宣言の延長が批判されている。
効果がない緊急事態宣言の延長は無駄に経済死を増やすことに関して
ある人がツイートで、非常事態宣言前に感染がピークアウトしているので、延長は経済死を増やすだけだと述べている。
効果が裏付けられていない緊急事態宣言を延長すること関して
ある人がツイートで、専門家でありながら緊急事態宣言の効果を示さずに「全面的な解除は難しい」というのはおかしいと述べている。
延長の理由付けに関して
ある人がツイートで、本来の対策(高齢者の行動変容、施設内感染対策、医療資源対策など)が不十分な中、高齢者の感染高止まりと医療逼迫継続をを延長の理由にすることは間違っていると述べている。
延長が長期にわたるコロナ不況を拡大することに関して
ある人がツイートで、現世代は緊急事態延長の弊害を受けない人が多くても、次世代には悲惨な状況となる、と述べている。

【余談】 デュエット曲「昭和枯れすゝき」を思い出してツイートした人がいる。その人は次のような替え歌を思い付いたのかも知れない。
男声 「コロナに負けた」
女声 「いえ、世間に負けた」

謎を解くための仮説

マスコミ、大衆、政府の間の関係に関する仮説

新型コロナに関するテレビ報道の論調が太平洋戦争前夜の新聞の論調と同様な状況になっているという説がある。
太平洋戦争前夜には、新聞が米英が日本を不当に苦しめているという被害意識と戦争により打開するという妄想を国民に広げ、政府に開戦を迫った。
新型コロナの緊急事態宣言前夜には、テレビが新型コロナが壊滅的脅威であるという恐怖意識と行動制限により封じ込めるという妄想を国民に広げ、緊急事態宣言を迫った。

このようにマスコミが大衆操作を通して政治に影響を及ぼしている状況は次のことがらによって生み出されているらしい。
参考Web資料:

厚労省や分科会が移動や営業の制限策から抜け出せない理由に関する仮説

病床占有率が解除基準まで下がっていないことが緊急事態宣言延長の表向きの理由である。しかし、もっと重要な秘密の理由があるのだと思う。つまり、延長しないで感染が収束した場合、緊急事態宣言が無用だったことが国民の目に明白になる。そうした事態を恐れた厚労省や分科会に政府が押し切られたのではないだろうか。

政府が緊急事態宣言の延長を決めた本当の理由を想像してみる

緊急事態宣言を解除しても新型コロナの流行は沈静化する見込みが高い。しかし確実ではない。政府としては解除して流行が加速して新型コロナ病死者が増えた場合に起こるであろう「なぜ解除したんだ」という批判の方を、解除して問題がなかったときに起こるであろう「なぜ無意味な緊急事態宣言を出したんだ」という批判よりも恐れたのかも知れない。

緊急事態宣言を再発出させたのは「錯覚現象」か

マスコミによる大衆操作が緊急事態宣言再発出の原因だとすると、通常の「錯覚現象」ではなく、社会全体の「錯覚現象」だと言える。
言い換えれば、認知心理学でいうところの「錯覚」ではなく、社会心理学でいうところの「集団心理」が原因だということになる。

【余談】都府県の飲食店時短要請協力金の予算問題が知事たちによる国への緊急事態宣言発出要請の発端だったことを思い出すと、自治体の予算問題が巡り巡って、マスコミの大衆操作に火をつけて、広範囲な行動規制を引き起こしたことになる。何とも皮肉な話である。

付録: マスコミの弊害をなくすにはどうしたらよいか

政府みずから積極的に情報発信する方法

現状は「もしかしたら政府が何か公表しているかも知れない」と思った国民が自ら政府のサイトを探索しないと、政府の発信した情報(発熱したときの受診方法や、休業や失職に対する支援制度など)に触れる機会がない。
こうした現状を改めれば、マスコミによる大衆操作の弊害が減るだろうから、そのためにもNHKの解体(完全民営化と受信料の廃止、あるいはNHKそのものの廃止)と政府広報用の国営放送局の開局が必要だと思う。

参考Web資料:
余談: こうした中で河野大臣が政府のワクチン接種のホームページを立ち上げたことをテレビ局が報道したのは、今までのマスコミの姿勢と食い違っているので驚いた。
参考Web資料:

各省庁の記者クラブを廃止する方法

日本語版 Wikipedia の「記者クラブ」の記事や、その他の Web上の情報を見ると、古くから、記者クラブのさまざまな弊害が指摘されて来たことがわかる。
記者クラブの存在によって、省庁がマスコミに都合のよい政策と立案したり、マスコミが省庁に都合のよい報道をしたりすることがあるのかも知れない。

電波オークションによりテレビチャンネルの独占を排除する方法

アゴラ研究所i池田信夫先生のブログに、SFNという同一周波帯で通信ができる技術を利用して、40チャンネルのうちの7チャンネルだけに各割り当てを寄せてしまい、空いたチャンネルを電波オークションにかける案が書かれていた。
これができれば、どの局も横並びで「PCR検査が足りない」とか、「感染者数が過去最大」とか、大衆を煽る報道しかしないという状況が改善されるかも知れない。

参考Web資料:

マスコミのクロスオーナーシップを禁止する方法は効果なさそう

先進各国では⾔論の多元性を確保し、メディア間の相互批判 を担保するために新聞社の同⼀地域での放送局の資本参加を禁⽌したり、規制したりしているらしいが、日本ではそうなっていない。
日本でも取り入れるとよいだろうと思ったが、下記のことを考えると、日本のテレビ局と日本の新聞社のクロスオーナーシップを禁止しても効果がなさそうである。
参考Web資料:

付録: 緊急事態宣言より前にやるべき対策

全面的入国制限もしくは空港検疫強化

参考Web資料:

医療逼迫対策

保健所長会の提言
参考Web資料: "新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等|厚生労働省"の段落「第17回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(12月10日)」のリンク「資料2」からダウンロードされるPDFファイルの末尾の「資料2-4」
慈恵医大の大木先生の提言
参考Web資料:"COVID-19 感染症に対する大木提言(ver3)" (2021 年1 月5 日 付け)
参考Webページ:"「医療崩壊は回避できる!」「神の手」外科医が訴える「医療オールジャパン体制の構築を」(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース" (1/23(土) 付け)
医療資源の有効活用
ICUにゆとりのある他自治体への重症患者の転院
民間病院にコロナ患者を受け入れてもらうための予算措置
参考Webページ:"緊急事態宣言より「院内感染保険」の創設を – アゴラ" (2021年01月03日 付け)
参考ツイート: ある人が 2021年1月27日 のツイートで、新型コロナ病床を増やした病院に国が1床1億円出す方が緊急事態宣言を延長するよりはるかに安いと書いている。
新型コロナ専門病院の一般患者を一般病院に転院し、前者の病床確保
感染性の亡くなった新型コロナ患者の一般病院への転院や介護施設への転所
など

高齢者施設内感染防止対策

第3波の感染経路は、第一が家庭内感染で、第二が高齢者施設内感染らしい。したがって、高齢者施設での感染対策も重要である。

参考Web資料:
素人の私がちょっと考えただけでも様々な対策が必要である。
従事者の定期検査と感染者が出たときの応援体制、面会者や事務員と入居者や介護職員のゾーニング、共有設備の消毒の徹底、デイサービスでの 3密回避、など
これらの対策には国や自治体の補助が必要である。
2020年の緊急事態宣言当時から各施設で対策を進めて来た中で、2020年末ごろ、高齢者施設でのクラスターが多発したらしい。施設によっては対策が不十分だったことを示唆していると思う。

うつさない心得の徹底指導

移動制限や営業制限による感染拡大抑止効果は、一部の例外を除いて、データによって証明されていない。例外的に営業制限が有効だったのは東京の夜の街の営業制限である。
こうしたことから、本来力を入れるべき対策は、ダイアモンドプリンス号での知見に基づいて提唱された「3密回避」や、クラスター分析で得られた知見に基づく「感染リスクが高まる5つの場面」、そしてウイルス学に基づいて提唱された「100分の1作戦」(京都⼤学 宮沢孝幸准教授が提唱) のような行動規範であるだろう。
行動規範であるため、人によって熱心度が異なるし、同じ人でも時がたつとルーズになるだろうから、テレビなどで繰り返し、呼びかけを行う必要があると思う。
「ウイズ・コロナ」や「新しい生活様式」、「5つの場面」という言葉だけ残っても意味がないのであり、その中身を国民が常に意識するように、クイズ番組などテレビの教養娯楽番組で意識喚起するとよいと思う。

参考Web資料:

春日の局方式

新型コロナに罹って回復後、免疫が残っている人を感染拡大の防風林になってもらう案である。

参考Web資料:

マスクによる呼吸困難の改善

気温が低くてもマスクは息苦しいのだから、真夏のマスクは辛い。

真夏のマスクで熱中症の危険が増す。 2020年8月の超過死亡が増えたのはそのせいだ、という意見がある。
国立感染症研究所の Webページ "我が国におけるすべての死因を含む超過死亡の推定(2020年12月)" の「3. 超過死亡の解釈」の章では、2020年8月は特別に気温が高かったことを要因に上げている。そして、この Webページからリンクされている図1、図2、図3、図4 のPDFファイルを開いて、全国のページのグラフの 2020年8月あたりを見ると、赤線 (予測死亡数の点推定) から青棒 (観測死亡数) が頭を出している。

「鼻は天然のマスク」という考え方もある。

これらを読んで思い付いたのは、鼻出しでも、くしゃみさえしなければ感染防止(人にうつさない)になる」のではないか、しかし鼻出しマスクは見た目が非常に悪い。そこで鼻呼吸を楽にしたマスクを開発して、感染防止効果を確かめてもらいたい。 もう売り出されているかも知れないが・・・

付録: 人と人の接触削減に効果があまり期待できないわけ

非高齢者と高齢者を一律に行動規制することの非効率

緊急事態宣言に期待する効果を、コロナ病死者数削減や医療逼迫の防止に置いた場合、下記の要因のため効果的でない。 これらの要因から、緊急事態宣言のように無差別に行動制限する方式よりも、下記のような方式の方が効果的である。
参考Web資料:

無差別に時短要請することの非効率

全飲食店に区別なく午後8時までの時短要請することが効果的であるためには次のことが必要だと思う。 これが成り立たなければ、午後8時までの時短要請は有効でない。
かといって時間帯に関係なく、一日の述べ営業時間を2割カットするような要請ではまったく役に立たない。暇な時間を休みにして協力金をせしめる店が出てくるからである。

営業規制しても家飲みでクラスター発生

下記の要因の分だけ、飲食店の営業規制の効果が薄れる。

付録: 緊急事態宣言の黒幕はいるか

厚生労働省に黒幕はいるか

下記のことがらに着目すると、サリドマイド事件や薬害エイズ事件のように、厚生労働省が国民の側でなく天下り先の企業の側に立っているケースを思い出す。

陰謀論?

ファミレスや居酒屋チェーンが撤退した優良立地を狙っている外国資本と政治家や官僚がつながっているという説もある。

付録: 厚労省が発表する新型コロナ死者数が誇大すぎる可能性

厚労省が発表する新型コロナ死亡者数には、新型コロナを死因としない感染者も含まれている。それらを除いた正味の新型コロナ死亡者数を正確にとらえることができないとしても、医師による死亡診断書に新型コロナ以外の死因が書かれている件数を合わせて公表してもよさそうだが、なされていない。
このような状況の中で、厚労省が発表する新型コロナ死亡者数は、本来の件数よりはるかに大きい可能性が指摘されるようになった。

参考Web資料:

付録: 時短要請は効果があるか

飲食店全般の時短要請は効き目がなさそうだが、飲み屋での時短要請は効き目がありそうに感じる。飲み屋で一人で飲むのはさみしい。二人以上で飲めば、酔うほどに声が大きくなる。梯子をするたびに小さな店に場所を代えて飲む、・・・といったことから、そう思う。
時短すると早い時間帯で「密」になるという意見もあるが、密であっても酔いが回っていないからOK?

付録: 季節要因の正体

新型コロナに限らず、コロナ系の風邪は冬と夏にはやる。その原因は暖房や冷房にあるという説がある。
暖房や冷房をかけるとき、つい電気代を心配して喚起がおろそかになる、といったわけである。


用語解説



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